私たちの想い

about

思い出のプレハブ小屋

うちむら家具の創業は1983年、私が4歳のときのことでした。もともと会長は商売をしたいという思いがあり、家具メーカーで数年勤めた後、30代前半で独立したのが始まりです。

創業は自宅前に約100坪のプレハブ小屋を建て、催事は自宅前にテントを張って家具を売っていた記憶が微かに残っています。当時、店の周りはリンゴ畑や野原が広がり小川が流れ自然に囲まれた環境でした。私はそんな環境の中で育ち、よくプレハブ小屋の店の中でかくれんぼをして遊びました。タンスの中に隠れたりも・・・。その後、町内の体育館を借りて展示販売をしたりして徐々に規模を拡大し、1986年に盛岡本店を新設開店しました。これが現在の盛岡本店の原点です。1990年には盛岡本店の店舗を増床し、続いて1997年に北上店、2005年にアウトレット倉庫店をオープンしました。2006年には宮古市の家具店を併合し、4店舗体制となりましたが、2011年の東日本大震災で被災しました。その後、宮古駅前にテナントを借りて営業を続けていましたが、2015年の4月に大槌町に移転、さんりくマスト店として新たにオープンし、いまに至っています。

イス一脚で、そこから広がる世界が変わった

私が社長を任されたとき、大事にしようと思ったこと。それは、従業員が笑顔で楽しく働ける職場環境をつくっていきたいということでした。この想いは、常に私の根底に流れています。私が社長に就任する5年前、社員が心地よく働くための業務改善を進める「業務推進部長」を務めていたこともあり、社員を一番大事にしたいという想いが強かったですね。

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当社の社是は、会社を創業してから10年目に会長が掲げ始めたものです。日頃からこの言葉を耳にしていましたが、当初は「ふーん」と聞き流すだけだったんですよ(笑)。会長がまだ小さかったときのある体験がいまでも忘れられない思い出として残っているそうです。それは、物置きとして使っていた自宅の小屋が空っぽになったことがあった時の事です。何にもない小屋の中はとても寂しいものだったと言っていました。そんなとき、何気なく一脚のイスを運んでみたところ、何もなかった空間がまったく別物に見えたそうです。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、まるでイスが家族のように思えたと話していました。
「家具も家族の一員です」ってこういうことなんだと思いました。

ずっと長い間、家族と同じ時間を過ごし、思い出が刻まれ、また思い出が蘇ってくるもの、それが家具なんだと思うんです。

大きな転機となった、2011年

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2012年4月、私は社長に就任しました。その前年、岩手県をはじめ、東北地方は東日本大震災で大きな被害を受けました。北上店の天井や壁は崩れ落ち、盛岡店でも大きな被害を受けました。中でも、三陸地方にあった宮古店は3メートルもの津波が襲い、半年間は電気も付かない状態だったんです。路面店で構えていたので、1階部分は浸水し、すべての商品がダメになってしまいました。しかし幸いなことに、社員は全員無事でした。その知らせを聞いたときは心から安堵しました。

 

 

当初、社長就任は2011年の予定だったんです。しかし、東日本大震災が起きました。いままでに体験したことのなかった出来事だったので、私も相当動揺していました。そんなとき、「いま、目の前に困っている人がいるだろう。その人たちの要望を叶えなければならないだろう」と、会長から叱咤激励を受けたんです。このひと言を聞いてハッとしました。当時の私は、社員や社員の家族、会社の未来のことで頭がいっぱいになってしまって、いま目の前にいるお客様の声に耳を傾けていなかったことに気付かされたんです。


震災が起こって3週間後の4月1日には、宮古店の最寄り駅前の商業施設内に仮設店舗をオープンしました。会長のスピードある大きな決断を見て、商売の在り方、地域密着の意味を考えさせられました。思い返せば、2011年は社長就任までの、最後の猶予期間だったと思います。この1年間は、社員や社員の家族の人生を担える人になるために、毎日がむしゃらに走り続けていた気がします。


お客様の声を聞く「いわての“今”に応える」

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この取組みを始めたのは、2012年、私の社長就任と同時に始めました。その背景には、2011年の東日本大震災での出来事がありました。現会長の叱咤激励もあり、地域のお客様がいま求めているものを揃えることが商売の原点だと気付いたのです。

震災直後お客様が求められているものは家具ではなく、洋服でした。テナントを借りてオープンした宮古店へ何トンも洋服をトラックに積み込んで運びました。できることはなんでもやろう、お客様が求めていることはできる限りやろうと社内で話し合い、月の半分以上は宮古店に通っていましたね。


そこで、お客様が直接店にご要望を投げかける機会があったらいいなと思って投書箱の設置を始めたんです。具体的な商品についてのことやスタッフや店舗についてのことなど、本当にさまざまなご意見をいただいております。いまでは、具体的な商品や接客の改善活動の基盤として機能しています。


「うちむら家具に行きたい」と言ってもらえる店を目指したい

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ベテラン社員も若手社員も共に学び合えるような関係性を築くことと、そのような場面をつくることが私の役割だと思います。

社内に「褒める・認める・任せる」の文化を定着させることです。社員が気持ち良く働ける環境こそが、互いに学び合う関係の基盤となると思います。社員が笑顔で楽しく働いていれば、それは職場の雰囲気を良くし、店の活性化につながります。店が活性化すれば、町も、地域も元気になると思うんです。単に家具を売る店としてだけではなく、うちむら家具に行くと「ワクワク ドキドキする」「楽しい」「癒される」等という声が聞けるようなうちむら家具ならではの新しい価値を提供していきたいと思っています。

株式会社うちむら家具 代表取締役 内村健太朗